講談社イブニング

1位は講談社三誌の中で、今年最も善いと感じた。女性心理の生々しさ、容姿の美醜に対する業の深さが、深く激しいドラマとなって、作品の芯になっている。進撃の巨人を漫画では読んではいないので、ワンハンド落ちだが、松浦だるまは今日の時点で講談社全体のエースだと、自分は認識。
2位はギャグとはいえ、三国志物で完結できたことが偉業。赤壁までも、たどり着けない作品のなんと多いことか。毎回全く知らなかった三国志知識を提供してくれることも素晴らしく、それを物語に盛り込む上手さもあった。
3位は淡々と描かれる狩猟生活エッセイ。簡素な絵柄と、狩猟で得た食い物に作者が執着することで、獲物の殺生に関する面倒な部分を意識させない作りもいい。4位は、毎回変わらない酷い話の安定感。
5位はあの衝撃の最終回を思えば、ランク入りせざるを得ない。毎回のおつまみレシピは、もう少し欲しかった。
選外作品については、少女ファイトは休載の多さ。オールラウンダー廻は隔週連載という間隔で、なかなか試合の終わらないテンポの悪さから落とした。入院漫画については、作者本人は大変だったろうが、それが作品として深いドラマになったかというと、他の医療漫画に劣ってしまう地力のなさがあった。

今回は、講談社三誌で一回区切り。明日は集英社を三誌分予定。